ストリングがヘビのうねりのように、波打つような形になって戻ってくるトリックです。
フライング・ソーサーと同じくヨリ調整に用いられるトリックでもあり、もっとも手軽なヨリ調整の手段でもあります。スローダウンやフォワード・パスなどの基本的な投げ方を除けば、上級者になってもずっとお世話になる基本トリック第1位かも。
強いスリープは不要ですので、毎回優しく、まっすぐスローしましょう。
ヨーヨーを自分の手から見て右に送るとヨリがゆるく、左に送るとキツくなります。
成功基準
- 左右両方、続けて成功
トリックを習得できたかどうかを判断する目安です。トリックリストや競技会によっては、成功条件が異なる場合がありますので、検定を受ける際などはルールを事前に必ず確認しましょう。
前提トリック
そもそもできる気配がない場合は
「ヨーヨーを引っ張って戻ってきている隙に、手をヨーヨーの真横に持っていく」というのが正しいと思っている方、少し違います。
おそらくまったくできる気配がない方の99%が、この勘違いをしているのではと思います。
正しくは「スリープに関係なくヨーヨーを最初の手の高さまで引き上げながら、同時に手をヨーヨーがやってくるポイントの真横に移動するトリック」なのです。つまり、ヨーヨーを手元に戻すためにチョンと引くという動作をしてしまっている場合、その時点でサイドワインダーは成立しません。
試しにヨーヨーを止めたまま垂らして、サイドワインダーの直前の形にしましょう。そのヨーヨーがスリープしていると仮定し、チョンと引いて戻そうとした際、ヨーヨーは1~2個分の高さしかちょこんと跳ね上がらないのではないでしょうか。
サイドワインダーは、この時点で手元までゆっくりヨーヨーを引き上げつつ、手をヨーヨーの真横に移動するのです。
そのためヨーヨーは直線にまっすぐ持ち上がり、手は弧を描いてヨーヨーの真横へ移動します。これを踏まえて、解説動画のお手本をもう一度ご覧ください。
冒頭にも書きました通り、強いスリープは不要です。むしろ邪魔になりますので、ヨーヨーが戻ってくるギリギリのスリープで、改めてトライしてみましょう。全然できないと思っていたら、突然できるようになるのがサイドワインダーです。
派生
インサイド・ループを応用すると、だいたいのメジャーなルーピングトリックの派生へつながります。
- バインドヨーヨーでのお手軽ヨリ調整その1、ストリング・ツイスト
- バインドヨーヨーでのお手軽ヨリ調整その2、ミニ・サイドワインダー
- 少し難しいけど時短で慣れると一番ラクなヨリ調整バインド・サイドワインダー
- ナナメに投げてストリングを指で支えるフライング・ソーサー(ユーフォー)
- 構造的には90度傾いたサイドワインダーであるラトル・スネーク
豆知識
サイドワインダー(Sidewinder)とはガラガラヘビの一種、ヨコバイガラガラヘビの英名です。学名はCrotalus cerastesとのこと。
砂漠地帯に住み、砂丘をスムーズに登るために本当に体をくねらせて横ばいに進む変わった移動手段を持つヘビで、映像で見るとなかなか奇妙でおもしろいので、爬虫類が苦手でない方はYouTubeなどで検索してみてください。
ちなみにサイドワインダーは毒ヘビで、致命傷に至ることは少ないものの、そのダメージはかなり強烈らしいです。それが由来なのかは不明ですが、サイドワインダーという言葉自体「(横からの)強打」「卑劣な人」という意味でもあります。