1.5マウントから片手のロールに移り、そこから手前のストリングを1本だけ取って両手でマウントする形にして、両手をクロスしてからマトリックスにつなげるトリックです。
手順をこなし、ただ成功させるだけならシンプルなマウントと手の交差をこなすだけなので、難度はそう高くありません。しかし、デモンストレーションの通りスピーディにこなすには、最後のマウントまで極力止まらずに行う必要があります。
ローラー・コースターやジャーブルで学んだように、まずはスピードを出すのではなく、止まらないことを意識しましょう。構造を覚えるには反復練習、試行回数がモノを言います。すべてのエレメントがつながりやすいよう構成されているため、流れを身につけてしまえば一気に素早くできるようになるでしょう。
スピードを出せるようになってきたら、体がブレないように気をつけるのもお忘れなく。いくら速くても、姿勢が崩れていては、トリックの魅力が半減してしまいます。
成功基準
- 確実にマウントする
トリックを習得できたかどうかを判断する目安です。トリックリストや競技会によっては、成功条件が異なる場合がありますので、検定を受ける際などはルールを事前に必ず確認しましょう。
前提トリック
手前の1本だけ取るのが難しいときは
おそらくメルトダウンで一番難しいのは、片手でのロール後のストリングを取るところでしょう。ここで1本だけ取るのにもたついてしまいスピードに乗せられない人は、ロール後にストリングを分けようとしていると思われます。
そうならないために、1.5マウントをする段階で、利き手人差し指のストリングをしっかりと前後(奥と手前)に分けましょう。具体的には、奥側のストリングは人差し指の第一関節にかけ、手前側のストリングは人差し指の根本に寄せておきます。
このように、メルトダウンは一手先を読んで現在の手順を行うという力が試されます。ここからの難しいトリックたちに挑む場合も動揺ですので、流れを覚えたら、どうすれば次のステップがスムーズにできるかを考えながら手順を組み立てていきましょう。
もちろん、この力は基本のストリングトリックでも活きてきます。これを意識して、改めてスプリット・ジ・アトムや、トラピーズから止まらずにサマーソルト・バインドをしてみると、よりスムーズにこなせるようになるはずです。
派生
1Aよりも5A(カウンターウエイト)スタイルで登場することが多いトリックです。
イージー・メルトダウンやメルトダウン・ジャンプは、カウンターウエイトにおける超重要な基本トリックとして早々に登場します。