束ねた(たたんだ)ストリングを一気に開放するトリックです。スベリが悪いヨーヨーですとかなり難しくなってしまうため、バインドセッティングのヨーヨーを使用しましょう。
まずアトム・マウントをし、手前にある2本のストリングに、利き手でない方の人差し指を中側から当てます。
その人差し指を軸に、2本のストリングに、ヨーヨーを手前に回転させて2回マウントします。初めて挑戦する場合や、1997年ハイパーヨーヨー世代の人は、結構意外なところに乗せることになるため、窮屈に感じると思いますが、勇気を持って乗せましょう。
2回マウントしたらすぐに利き手の人差し指を離します。すると、束ねたストリングが開放されて、フロント・トラピーズの形になります。すぐに離さないと、スリープが一気にロスして失敗してしまうので注意。
これを反対方向でもう一度繰り返します。利き手の人差し指で、トラピーズの輪の手前のストリングを取り、ヨーヨーを前方のストリングに乗せ替えます。
利き手でない方の人差し指を軸に、今度は2回奥へ(前方に)マウントして、すぐに利き手の人差し指を離します。 これでブレインツイスター・マウントの形に戻るので、ブレインツイスターのほどくパートと同じ形でほどいてキャッチします。
成功基準
- 前後両方行う
- ほどく直前は止まらなくても良い(マウントしながらほどいて良い)
トリックを習得できたかどうかを判断する目安です。トリックリストや競技会によっては、成功条件が異なる場合がありますので、検定を受ける際などはルールを事前に必ず確認しましょう。
前提トリック
セッティングに注意
テキパキ行わないと、かなりスリープロスしてしまうトリックです。そのため不慣れなうちは、2回目のほどくパートまでにヨーヨーが止まることがあります。
練習前に新品のストリングに交換して、ストリングを伸ばして弾力を取っておきましょう。
弾力を取っておくと、そのストリングが一番細くスベリが良い状態で使用できるので、リップコードでもスリープが保ちやすくなるはずです。それでもスベリが不十分に感じる場合、元からもっと細いストリングを使用しましょう。特化するのであれば、一般的にはルーピングヨーヨーで好まれる、Kストリングのノーマルやオリジナルスローのスリム、ソチストリングのノーマルくらいでも良いと思います。
派生
解説動画の後半にある1.5マウントからのリップコードは、ストリングトリックでオリジナルコンボを作る上で欠かせない要素のひとつです。将来的に自分だけの組み合わせを見つけたい、作りたいという方は、通常のリップコードができたら次に覚えてみてください。
他の活用方法としては、テンション・フックやラセレーション・リップコード・バインドが挙げられます。どちらも通常のリップコードと比べると、かなり難度は高くなります。
豆知識
リップコード [Ripcord] は、パラシュートを開くための引き裂き縄のこと。このトリックは実際の引き裂き縄と同じように、引いた際に突然本体が出現する様を表しています。