アトム・マウントから行うトリックの中で、人気の高いトリックのひとつ。
マウント後、利き手でない方の人差し指を前方へ1周半すると、ヨーヨーを中心で固定できます。そこからヨーヨーを中心に(軸にして)両手を前方へ3周以上回します。
最後のほどき方はいろんなパターンがありますが、利き手の人差し指からストリングを離し、ヨーヨーを軸に利き手を前方に回してほどくのが一般的です。
この利き手を前方に回す周回数は、ほどく直前の両手の位置によって変わります。利き手が手前にある状態なら1周、利き手が奥にある状態なら2周回せばほどけるはずです。
利き手をあと1周回せばほどける状態から、ブレインツイスターのようにヨーヨーを手前に回しながら落としても構いません。
成功基準
- 両手を前方に3周以上回す
トリックを習得できたかどうかを判断する目安です。トリックリストや競技会によっては、成功条件が異なる場合がありますので、検定を受ける際などはルールを事前に必ず確認しましょう。
前提トリック
- アトム・マウント
派生
ぐるぐると回している間、あまりヨーヨーの位置が動かず、空中の一点に可能な限り固定できると理想的です。このように、あたかもヨーヨーが空中で独立しているようにふるまうトリックのことをアイソレーション系と呼びます。
マッハ・ファイブは、ヨーヨーにおけるアイソレーション系の基礎ともいえます。別のアイソレーション系にコンパスというトリックもあり、こちらはロックの仕方は微妙に違えど、回し方は共通しています。
また、前方にぐるぐる回さなくとも、アトム・マウントから始まる縦コンボはこの形を経由することが多いです。その代表的な派生トリックのひとつはポッピン・フレッシュで、マッハ・ファイブの状態からヨーヨーを上に跳ねつつ手を前後に入れ替えます。
豆知識
名前の由来は、確定ではありませんが「速すぎてヨーヨーが止まって見える…!」というシャレからきていると思われます。あくまで想像の域を出ていませんが。
このマッハ・ファイブの状態自体がフーディーニ・ウィップの完成形(2つのトラピーズの輪でヨーヨーを中心に固定する形)と同じ構造をしており、この形をマッハ・ファイブから転じてマッハ・ロックと呼ぶことがあります。
工程数に対しマウントする回数が少ないため、他にアトム・マウントから発展するコンボの基礎とされるバレル・ロールやスプリット・ジ・アトムよりカンタンに感じる人も多いでしょう。
アイソレーション系ならではの特徴的な動きから、パフォーマンスにおいて、激しいコンボから転調する瞬間や、音楽が静かな間などに採用されることが多いです。
該当部分は2:57から。