ダブル・オア・ナッシングの応用であり、これ自身も広くさまざまなトリックに応用も発展も可能なトリックです。
正確には『クラッシュ・ザ・ダブル・オア・ナッシング』なのですが、あまりに長いのでクラッシュ・オア・ナッシングと呼ばれることがほとんど。直訳したとき意味が変になるのはご愛嬌です。
やり方としては、ダブル・オア・ナッシングで最初にかける指を、親指に変更するだけ。最後に親指を離せばトラピーズに変形します。
こちらの方がマウントするストリングを分離しておきやすいので、ダブル・オア・ナッシングより先にできるようになる可能性もあります。好みの方から練習し、最終的にはどちらもできるようになると理想的です。
成功基準
- マウントするまでヨーヨーを止めない
- 一番奥の1本だけにマウントする(トラピーズ状になっていること)
トリックを習得できたかどうかを判断する目安です。トリックリストや競技会によっては、成功条件が異なる場合がありますので、検定を受ける際などはルールを事前に必ず確認しましょう。
前提トリック
派生
クラッシュ・オア・ナッシングは横コンボによく用いられる形です。定型のひとつに、カミカゼというコンボで最初に取り入れられています。
このカミカゼの導入で、トラピーズの輪2つでヨーヨーを中心で固定する形(俗称:マッハ・ロック)をすぐ作るフラッシュ・カミカゼ・マウントというトリックもあります。クラッシュ・オア・ナッシングの形が理解できていれば、構造を理解するのは早いでしょう。
豆知識
英語ではフーディーニ・マウント [Houdini Mount] または [Houdini Drop] と名付けられています。
親指を離してストリングが消える様と、脱出王の異名で知られた奇術師ハリー・フーディーニ氏にかけて名付けられたものと思われます。他にも、このクラッシュ・オア・ナッシングに近い形(上述のフラッシュ・カミカゼ・マウントの形)に即座に変形するフーディーニ・ウィップと名付けられたトリックもあります。
海外では、この形や応用系には名前にフーディーニが加えられるのが通例のようです。